【柔道着と柔術着の違い】と柔術着を買うべき4つの理由を解説
柔道着と柔術着は同じに見えるけど、何か違うの?
同じ道着だから似てるところも多いけど、フィット感や耐久性に違いがあるんだよ。
柔道着と柔術着の違いを考えたことありませんか?
柔道をしていた私がブラジリアン柔術を始めたとき最初に考えたことが、
「柔術着を買わなくても、柔道着で練習すればいいのでは?」
でした。
わざわざ高い柔術着を買わず、たくさん持っている柔道着でいいのではないか?
たしかに、柔道着があればブラジリアン柔術の練習はできます。
試合にだって参加できます。
それでも、ブラジリアン柔術をこれから始めるなら、柔術着の購入をおすすめします。
今回は、柔道歴21年、ブラジリアン柔術青帯の私が、似ているようでまったく違う、柔道着と柔術着の違いについて、分かりやすく解説します。
柔道着と柔術着の基本的な違い
素材と耐久性
柔道着と柔術着の大きな違いは、素材と耐久性です。
柔術着は軽量で動きやすい素材を使用している一方、柔道着は厚手で丈夫な素材が特徴です。
素材の違い
柔術着は通常、軽量で柔軟性に富んだ綿または綿混紡の「シングル織り」や「ゴールド織り」が使われています。
これに対して、柔道着は「二重織り」といったより厚手で丈夫な織り方がされています。
耐久性の違い
寝技中心の柔術に比べて、柔道では釣り手(襟)と引き手(袖)を持って投げるという動作を繰り返し行う競技です。
そのため、柔術着より柔道着の方が、耐久性があります。
デザインとフォット感の違い
デザインやフィット感の違いも、柔術着と柔道着の違いの一つです。
柔術着は、寝技の動きやすさを重視した体にフィットするデザインになっています。
一方、柔道着は投げ技と掴みやすさに考慮し、ゆったりとしたデザインが特徴です。
フィット感の重要性
柔術では、体にフィットしたデザインが動きやすさを高め、相手に掴まれにくくする効果があります。
ブラジリアン柔術は絞め技と関節技が中心です。
そのため、ゆったりとした柔道着よりも、体に密着して動きやすい柔術着が最適です。
柔道は投げ技と固め技に重点を置いています。
襟だけでを掴んで豪快に投げることもよくあるため、耐久性が高く、ゆったりとした作りになっています。
柔術着を買うべき4つの理由
ブラジリアン柔術に最適化された設計
柔道着は投げ技に対応した作りになっているように、柔術着は、締め技や関節技、柔術ムーブに最適化された設計になっています。
厚手の柔道着に比べ、体にフィットするデザインと軽量な素材は、複雑な動きをする柔術に適しています。
そして、ブラジリアン柔術に最適化された柔術着は柔術におけるパフォーマンスを向上させます。
掴まれにくい襟の厚さと硬さ
ブラジリアン柔術では、襟を掴んで締め技をかけるため、柔術着の襟は柔道着に比べて、厚くて硬い作りになっています。
襟が厚いと、相手によるグリップが固定しにくくなり、締め技を防ぎやすくなる効果があります。
襟が硬いと掴まれた手も切りやすいです。
競技基準にマッチしている
ブラジリアン柔術の大会に出場するためには、規則に従った道着を着用しなくてはいけません。
これまでは、緑色や紫色の柔術着でも試合に出場できました。
しかし最近では、白色、青色、黒色の柔術着と統一されたり、パッチの位置も厳格化されています。
現在は柔道着でも試合に参加可能ですが、今後は柔術着でなければ、試合に参加できなくなってしまう可能性があります。
試合にも参加できるように、白色、青色、黒色の道着を選ぼう!
IBJJFなどの統括団体は、大会での柔術着に関する厳格な規則を設けています。
これには着用の色、布の厚さ、サイズ、パッチの位置などが含まれます。
こちらのIBJJFが公表している道衣規定の詳しい説明が記載されていますので、参考にリンクを貼っておきます。
ブラジリアン柔術の帯制度
柔道の黒帯(初段)は比較的容易に取得できますが、ブラジリアン柔術における黒帯は長い年月と相当の実力がなければ取得できません。
柔道経験者にありがちなのが、柔道の黒帯を締めてブラジリアン柔術の練習に参加することです。
私も初めてブラジリアン柔術の練習に参加したときは、柔道着に黒帯を巻いて参加しましたが、他の柔術家からの目線が気になりました。
ブラジリアン柔術をしている人にとって黒帯はとても深い意味があるため、継続して練習に参加する場合は、柔術着を準備するべきでしょう。
ブラジリアン柔術では、柔道の昇級昇段システムと異なり、練習の参加回数、試合の実績などで昇帯します。
モチベーションのアップ
おしゃれな柔術着で練習することで、モチベーションアップにつながります。
ブラジリアン柔術には、シンプルなものから、個性的なデザインの柔術着が存在するため、自分のスタイルを表現することもできます。
また、所属チームのロゴが入った柔術着を着用することで、チームの一体感を感じることができると思います。
チームロゴが入った「Gi」で試合に出場するときは、いつも以上に気合いが入るよね!
私が実際に着比べた感想
長年柔道をやっていた私が、実際に柔術着を着始めて感じた感想をお伝えします。
柔道着に比べて硬くて軽い
まず最初に感じたことが、柔道着に比べて柔術着は「襟が硬い」ことと「軽い」の2つです。
先に説明したように、柔術着は複雑な動きをする柔術ムーブに効果的な設計になっているため、柔道着に比べて軽くてタイトなデザインとなっています。
逆に柔道着では、厚く柔らかいため、着心地は柔道着の方がやさしい感じがします。
洗濯後の乾燥が早い
そして、軽く設計されている柔術着は柔道着に比べて格段に乾燥時間が短いです。
柔道着は綿の比率が高いですが、綿の混紡率の高い柔術着の場合は、軽くて乾燥時間も短いと感じています。
畳むとコンパクトになる
柔道着と柔術着の厚みの違いは畳むとすぐに分かります。
柔道着に比べて、柔術着は二回り程コンパクトに畳めるため、密度や厚みの違いは明らかです。
黒色はおしゃれだけど、色あせも目立つ
柔道では、白色と青色の道着しかないため、柔術着では黒色の柔術着を好んで着ています。
そこでよく感じることが、「黒色はおしゃれだけど、色あせも目立つ」です。
個人的な感想ですが、特にアルマブランドの柔術着は色あせが早いと感じています。
逆にブルテリアの柔術着は色あせが少ないように感じています。
着心地はブルテリアよりもアルマの方が好きです。この辺りの感想は完全に個人の好みによると思います。
ブランドによって、いろいろ違いがあるんだね!
試合のサイズ規定が厳しい
ブラジリアン柔術では、試合会場に入場するまでに、専門の道具で道着の長さをしっかり計測します。
柔道の試合では経験のなかったことだったので、最初は新鮮な感覚だった記憶があります。
よくある質問
- 柔道着と柔術着の主な違いは何ですか?
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柔道着は全体的にゆったりとした作りで、袖が広いです。一方、柔術着は体にフィットするように作られており、袖が狭く作られています。
- 柔道着を柔術の練習で使用することは可能ですか?
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可能です。しかし、柔道着は比較的ゆったりとしているため、対戦相手に掴まれやすくなります。そのため、柔術ではできるだけ相手に掴む機会を与えないよう、全体的に細身に作られた柔術着の使用が理想的です。
- 柔道着と柔術着の袖の長さにはどのような違いがありますか?
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柔道着の袖はゆったりとしていて広いのに対し、柔術着はより狭く作られています。
- 柔術大会での柔術着の規則は何ですか?
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多くの柔術大会では、国際ブラジリアン柔術連盟(IBJJF)などの団体によって定められた規則に従う必要があります。これには着用の色(一般的に白、青、黒)、布の厚さ、サイズ、パッチの位置などが含まれます。大会ごとに異なる規則がある場合もあるので、事前に確認することが重要です。
まとめ:柔術の練習に柔術着を買うべき理由
今回の記事では、柔道着と柔術着の違いについて
- 柔道着と柔術着の基本的な違い
- 柔道着を買うべき理由
- 実際着比べた感想
について、解説しました。
ブラジリアン柔術の練習において、専用の柔術着を購入すると、多くの利点があります。
まず、柔術着はブラジリアン柔術特有の動きや技に適したデザインがされており、柔道着よりも効率的な練習ができます。
また、ブラジリアン柔術に最適化されているため、効率的な練習ができるだけではなく、競技基準にマッチしていることや、モチベーションのアップにつながることでしょう。
この記事で柔道着と柔術着の違いについて、少しでも参考になったら嬉しく思います。
それではまた!